オモコレーー具現の館ーー

日本海外を問わず、優れた立体造形+アメコミを紹介していきます。

恐竜グワンジ

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レイ・ハリーハウゼンのストップモーション作品の中でも傑作中の傑作、『恐竜グワンジ』。その数少ない立体造形を今回はご紹介。

 

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クラシックモンスターDVD リミテッド・ボックスのオマケーーってか、こっちの方が本体か? X-PLUSによる造形で、安心のクオリティ。

 

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昔風の恐竜スタイル(ゴジラ型)を意識しながらも、不思議と古臭い感じには見えない。獲物の上に足を置くそのポーズからは、猛禽のような敏捷ささえ感じられる。

 

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素晴らしいのは、この腹部のライン。胸から下腹にかけての作り込みが見事。

 

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無骨な顔がカッコいい。T-REXとは違った輪郭で、アロサウルスとかに近いのかな?

 

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やられているのはグワンジのライバル恐竜。本編にも登場した。

 

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映画自体も味わい深くて、とても面白いですよ。西部劇と恐竜のコラボレーションなんて、発想が天才すぎて悔しい(笑)

バットマン:アーカム・アサイラム 完全版

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ーーここに来い、狂気の館に。お前のいるべき場所によーー

 

 

 

初めて読んだ翻訳アメコミが実はこれ。いきなりコアすぎて戸惑ったのも、今では良い思い出。バットマン作品最大最狂の問題作にして、最高傑作と個人的には思っている。

 

 

アーカムアサイラムってのは、バットマンに登場する、ヴィランを収容する精神病院。ジョーカー、スケアクロウトゥーフェイス……バットマンの敵は大体ここに収容される。そんな狂気の館で暴動が発生し、バットマンがそこに招かれて……というところから物語は始まる。

 

まず特筆すべきはデイブ・マッキーンによるアート。初めて見たとき、忘れられない衝撃を受けた。様々な画材やコラージュによる狂気の芸術。ほんとに、深淵を覗き込んでいるような、理屈では説明のつかない物凄さ。スケアクロウもクロックもクレイフェイスも、もうとにかく怖い、不快、タマラナイ。その筆頭が、ジョーカー。こいつは、夢にまで見そうな迫力。

 

このアートと、グラント・モリソンによる神話的、観念的、記号的物語とが、最高の化学反応を示している。物語の大筋は、狂気の館に招かれたバットマンが、己自身の狂気や恐怖、あるいは過去と対峙するっていう007スカイフォールみたいな話。そこに、アサイラム創立者アマデウスアーカムの物語が絡んでくる。こっちはかなり象徴的なので、読み込むにはちょっと頑張りがいるかも。双方の話が複雑に絡んでいるから、とことんまで混乱させられて、何度読んでも読了したって感じがしない。

 

 

一番気になったところは、「地獄めぐり」の要素。本作でバットマンは、とことんまで己の影と向き合う。バットマン自身は、真っ黒に塗りつぶされていて、素顔なんて全くわからない。歯をむき出したり食いしばったりする「威嚇」や「怒り」の表情以外は、まったくの闇に等しい。それに対して、登場するヴィランたちの、何とまぁ個性豊かなことか。なんども読み返すと、このヴィランたちの一人一人が、実はバットマンというキャラクターを構成する要素であることに気づく。それは、あるヴィランが、バットマンに向けて言い放つセリフでも裏付けられている。

 

ーーアーカムは鏡の国じゃよ。

 

わしらは、おぬしなのさーー

 

影一色に塗りつぶされたバットマンに色を添えるように、それぞれの要素を体現したキャラクターが配置されている。たとえばーー

 

幼い頃に親を失い、その亡霊にすがりつくブルース・ウェインを体現したような"クレイフェイス"。

 

転がり落ちる"ドクターディスティニー"。

 

偶像のように振る舞う"マキシー・ゼウス"。

 

恐怖の体現者  "スケアクロウ"。

 

圧倒的な力  "クロック"。

 

何よりも、己の中にも同じものが潜む 狂気  "ジョーカー"

 

 

バットマンはこれら自分自身の影と対峙し、そして乗り越えようとする。『アーカムアサイラム』はバットマンという一人の英雄が、己の中にある様々な脅威と向き合い、乗り越え、それらを再び己のものとして獲得して生還する物語でもある。だから、たまらなくおぞましく、恐ろしいけれども、ラストにはいくばくかの寂寥がある。長きに渡る旅はこれで終わったーーと。そう、旅の終わりーーバットマンの旅も、アマデウスアーカムの旅も、トゥーフェイスの旅もここで終わる。特にトゥーフェイス、彼の物語が絡んでくることで、さらに幕引きを味わい深いものにしている。

 

実際驚くほど深淵なテーマと凄まじいアートによる最恐の神話『アーカムアサイラム』。読み返すたびに新たな発見があり、驚きがある。バットマンのコミックというだけでなく、狂気の深淵を見事視覚化、神話化したようなこの作品には、人の心を永遠に惹きつけてやまない何かがあるはず。100前後のページをめくるその瞬間だけは、誰もが愚者の宴の虜になる……。

 

 

 

というわけで、『バットマン アーカム・アサイラム 完全版』。とにかくオススメ。面白いよ!

ヘルスポーンi-39

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記念すべき最初のフィギュアは、マクファーレン・トイズより、スポーン シリーズ24 ザ クラシックコミックカバーズ  ヘルスポーンi-39。

 

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スポーンは小学三年生の頃から知っていたけど、本格的にハマったのは確か中二の頃。こいつが出なかったら、アメトイを集めることもなかったろう。

 

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完璧なシルエット。これほどのクオリティが2500円程度で手に入ったあの時代…。いやー、良かったなぁ(涙)

 

 

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左が初めに買ったもので、右がつい最近、ブックオフで買ったもの。右のは再販なのか、色使いがはっきりしている。

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ヘルスポーンなのに光に包まれた感じで。

 

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ディテールのこだわりは、さすがマクファーレン。特に、この時期はマクファーレンの他にもNECAやSOTA、トイビズなどアメトイの会社がメキメキ力をつけていた時期だから、造形にも力が入っている。個人的には、あの時期がアメトイの黄金時代だったと思っています。

 

 

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 クロームで撮影してみた。お気に入りの一枚。

 

何枚でも撮りたくなる、このカッコよさ。全スポーンシリーズの中でも、こいつは最高!